暑さによるパフォーマンス低下を防ぎたい…
先週の「TOGA天空トレイルラン」のダメージが、ようやく回復してきました。
当日はものすごい暑さのため脱水寸前に…。自覚症状はありませんでしたが、レース後の異常なまでの喉の渇きと体重減を思えば、かなり水分を出してしまっていたようです。
私、自分でも暑さに弱いことを自覚しています。フルマラソンのワースト記録の時もやっぱり暑さにやられ、めまい、吐き気がしてフラフラでゴールしたことを覚えています。ゴール後は救護室で30分ほど横になってから帰らせてもらいました。そんなことがあってから、夏場のレースには苦手意識がつきまとっています。
でも、ランナーの中にも暑さを苦手にしない方、いらっしゃいますよね?自分とその方々との違いはなんなんでしょうか?
体質?それはあるような気がします。先天的に暑さに強い方もいれば、寒さに強い方もいると聞くので、一因ではあるでしょうね。他にも練習内容や、その日の装備、ペースなどのレースプランも影響してると思います。しかし私は、もっと決定的なモノを見落としをしているのではないかと思うようになりました。それは…
「水分補給の量が絶対的に足りていないんじゃないか?」
ということです。
数ヶ月に買ったこの本、「登山の運動生理学とトレーニング学」によると、
http://kotobuki-matsu.hatenablog.com/entry/2017/03/08/230307
行動中の脱水量は
体重(kg)×行動時間(h)×5 = ?(ml)
の式になるそうな。
これを今回の私のレース内容に当てはめると、
67(kg)×6(h)×5 = 2010(ml)
になります。
あくまでも計算上ですが、私2ℓも脱水してるんですね。
今回500mlのソフトフラスク一本を持って走りましたが、これを防ぐには4回はボトルを空にしなければならなかった事になります。もちろん、そんなに飲めてはいません。喉の渇きを感じるままに摂っていて、2回も空にしただろうか?というお粗末さです。これじゃあ脱水も当たり前。汗の量が減り、体温を下げられず、オーバーヒートして体に力が入らないのは当然かもしれません。
給水のコツは「一度に飲みすぎるのではなく、こまめにしっかりと」と知識として知っていても、レースでは興奮や疲れから、どうしても疎かになりがちです。先ほどの本にありましたが、喉の渇きに任せて水分を摂っていては、大概の人は足りていないそうです。
ちなみに人間以外の動物はちゃんと必要な分を飲むんだとか!本能としてわかってるんでしょうね。人間ってなんて愚かなんでしょうか!
さて、あくまでも仮説ですが、これは試してみる価値がありそうですね。今度からは活動時間から脱水量を計算して、各エイドまでにどれだけ水を飲む必要があるかを事前に調べ上げておく事にしましょう。レース中も「〇〇エイドまでにボトルを空にするぞ」といった意識で挑みます。
次の大会は6月11日の「飛騨高山ウルトラマラソン」です。でもなるべくなら暑くならないで…
暑さにやられ、やっとの思いでゴールしたTOGA天空トレイルラン
今年のトレイルレースの第一弾、地元富山の「TOGA天空トレイルラン」を走ってきました。このレースは3年連続の出場になります。なんとの大会、昨年スポーツ庁長官賞の第1号を受賞した素晴らしい大会なんです。
この日は週間天気予報で予測されていた通り、めちゃくちゃ暑くなりました。標高が高いだけに朝は涼しかったのですが…
私が出場したロングコース(40.9㎞)は朝7時半にスタート。
序盤はペースを守り、必ず暑くなるであろう中盤以降に体力を残しておく作戦で進みます。コースの最高点、旧スノーバレー利賀スキー場の山頂には過去2回よりも楽にたどり着けました。
ゲレンデ跡を直登。ほぼ歩きです…
山頂付近で残雪出現。涼しくて走りやすい!
金剛堂山の登山道に降りてくると、ジリジリと暑さを感じるようになってきました。「まだなんとか大丈夫だな」と思いつつ、この辺りでもペースは乱れません。ミドルコースの出場者に混ざりつつ、上百瀬のエイドに到着です。
中盤のトレイル。
木々の中は涼しさも感じますが、例年よりも確実に暑くなり始め、スピードが出なくなりました。このあたりでちょうど中間です。
25㎞地点のそばの郷エイド。
実はこのエイドの手前あたりからお腹が緩くなりました。暑さ対策で水分を多く取るため、どうやらお腹を下したようです。これが山の中だったらと思うとゾッとしますが、今回はエイド手前で助かりました。トイレに駆け込み事なきを得ます。ただ、ここでタイムロスと、水分をさらに体外に出してしまう結果に…
そばの郷を過ぎると暑さも本格的に感じるようになりました。登りは歩く区間が多くなります。林道は日陰もないので直射日光をもろに浴びます。しかしこんなコンディションでも走って登るランナーいるんですよね。「あぁ、見習わなければ!」と感じつつも、どうしてもチカラが入りません。それでもなんとか踏ん張り30㎞地点の瞑想の郷エイドにたどり着きました。
30㎞以降は悔しい事にほとんど歩き通しでした。下りはなんとか走りますが、登りやフラットな箇所はほぼ歩きです。エイド毎に首筋や両腕に水を掛けてもらってましたが、1〜2㎞も進めばほとんど乾いてしまい、全身がうだる暑さ…。日陰の残雪を木の枝で崩して手に取り、頭や首筋にあてがいなんとか暑さに対抗しますが、走れるまでには回復しません。残り10㎞がとにかく長かったです。
やっとの思いでゴール。
ロングコースは昨年と距離は変わりませんが、ラストがトレイルからロード&林道が多くなり、難易度は下がったような…。それなのに昨年よりタイムを落としたのは、明らかに暑さが影響したと思われます。順位もかなり下げてしまいましたが、こちらは大会のレベルが上がっているのもあるかも…。スポーツ庁長官賞を受賞して、知名度も上がっているのかもしれません。
レース後は会場そばの百瀬川でアイシング。走り終えたランナーたちが気持ち良さそうに浸かっていました。ただ、雪解け水なのでめちゃくちゃ冷たかったですね。
レース後の温泉で体重計に乗ってビックリしたのは、ものすごく体重が減っていた事です。それだけ凄まじい発汗量だったようですね。確かに夜寝るまでの間、喉が渇きまくりでした。レース途中のトイレ以降、寝る直前まで尿意も全くなかったため、相当体から水分が出てしまっていたようです。
元々暑さに弱いことは分かっていましたが、ここまでパフォーマンス低下させられる事を考えると、25℃以上のコンディションでの大会出場は厳しいかなあ…。何か対策を考えたいですね。
テントとシュラフを天日干し。
久々の平日休みをいただきました。しかも朝からいい天気!
この条件ならば、普段は絶対に山へ行くところですが、明日は「TOGA天空トレイルラン」に出場のため調整にしました。朝のうちに軽く7㎞ほどジョグしてこの日のワークアウトは完了です。
しかし5月の爽やかな日差しが勿体無いので、昨年の秋からしまっていたテントとシュラフを引っ張り出し、天日干しにしました。テントに関しては設営の復習も兼ねています。
公園の芝生にて設営。テントも久々にしては上手く建てれました。
日差しも風も爽やかで、そばの木陰で2時間ほど読書タイムです。
初夏の日光を浴びて、ダウンシュラフはすっかりふかふかになりました。殺菌、除湿もできたでしょう。
今日も暑かったですが、明日はもっと気温が高くなる予報です。明日レース開催の利賀村は標高が高い地区ではありますが、かなりの暑さに見舞われそうですね。過去2回も後半ペースダウンを強いられているので、今回も同様のパターン、もしくはそれ以上に苦戦しそうな予感がします。
一直線に上手くなるための極意とは?
久々に書籍紹介します。
今回の書籍はコレ!「上達の技術」です。
物事を上達させるための「正しい努力の仕方」をイラスト付きで分かりやすく解説されています。思うように上手くなれないのは、センスや才能が無いからではなく、努力の仕方が間違っているという訳です。
経験や感覚に頼っていた部分を、科学的見解を元に解説しているのが説得力あると感じています。まだ4分の1しか読んでいませんが…。
主にスポーツのスキルを例に紹介していますが、勉強や仕事の面でも応用できそうですね。
今週は週末の「TOGA天空トレイルラン」に出場のため、激しいトレーニングは抑え調整中です。のんびりコレ読みながら、正しい努力とやらを私も身につけたいですね。
ちなみに週末の富山の予想最高気温は28℃。今シーズンの初トレイルレースになりますが、まだ暑さに体が慣れていないし、元々暑さが苦手な私は苦戦しそう…。
狙え、初代富山トリプルマスターズ。
近年、トレイルランニングの人気が熱を帯びているのは富山も同じです。ここ数年で県内のトレランの大会も随分と増えてきました。わざわざ県外に行かずとも、富山県内でトレラン大会を楽しむ時代がやってきてます。元々富山県は全国屈指の山岳県。超ロングの大会はまだ存在しませんが、他県に誇れる山やトレイルがいっぱいありますよ。
さて、そんな富山のトレランシーンにこんなニュースが飛び込んできました。
5月9日の北日本新聞より。
私はネット告知ですでに知っていましたが、今年富山県内で開催されるトレランの3大会、5月のTOGA天空、6月の立山山麓、そして10月の道宗道。この全ての大会のロングコースを完走した者を「北陸富山トリプルマスターズ」に認定して、記念の盾を送るんだとか。
なかなか粋な事をしてくれるじゃないか!と思った私は、エントリーどころか参加も迷っていましたが、この知らせを聞いて、急いで立山山麓と道宗道のエントリーを完了させました。(TOGA天空はロングコースですでにエントリー済)
さあ、これでトリプルマスターへの道が開けました。あとは全ての大会を完走するのみ…ですが、元々私の各大会における目標は完走だけではありません。実力の全てを出し切り、順位も上位15%以内に食い込むのが目標です。これらを達成させ、富山の自然の魅力を再発見できたなら、盾はオマケみたいなもんですよ。
でもやっぱりトリプルマスターの称号はカッコいいなあ…。
パーティー登山で15山目。中山は雪が多くて苦労しました。
笈ヶ岳踏破の余韻に浸っていた日の夜、山の先輩から翌日の登山に誘われました。行き先は上市町馬場島から登る中山(1255m)。私を含め男2人、女2人の4人パーティーだそうです。「のんびり登山だから、トレーニングにならないけどよかったら…」と声をかけていただきました。
実は笈ヶ岳登頂がかなりダメージを残したと思ったため、翌日の朝の回復次第と、当初返事は保留していました。そして朝になってみると、足は重いものの、痛みは無し。今回はゆる登山と聞いていたし、天気はこの日も絶好だったので参加することにしました。
馬場島は剱岳に続く早月尾根ルートの登山口でもあります。夏には剱岳にも挑戦するでしょうが、今回は中山登山口を出発です。
スタート直後は明るい林に歩きやすいトレイル。
高度を上げると残雪出現。今年はどの山も雪多いですね。
天気はいいのですが、残雪のため登山道はもはや分かりません。踏み跡をたどり直登します。せっかく買ったばかりのアイゼンもこの日は持ってきませんでした。ゆる登山のつもりだったし…。
それでも無事山頂に到着です。私は中山は初登頂ですが、先輩らは経験アリ。「こんなに見晴らし良かったっけ?」と嬉しい誤算だったようです。この山は剱岳を望む特等席。目の前にそびえる剱岳には、手を伸ばせば届くような感覚でした。
登山での最大の楽しみは山頂でのご飯です。ソロ登山が多い私ですが、今回は4人で食事。やっぱり仲間らと食べるとさらに美味しいですね。手の込んだ食べ物ではなかったですが、充分満足です。
下山は別ルートから。登った時のルートはかなり斜度もあり、雪も多かったため降りるのに苦労しそうとの判断からこちらを選択。ただ、こちらも残雪多くて登山道はほぼ辿れず…。踏み跡を探しながら、渡渉を繰り返してなんとか降りてこられました。ゆる登山のはずがスマホGPSを駆使したナビゲーションにまで発展し、中々手応えのある登山になりましたね。
これで15山目をクリア。それにしても今年、富山の山は本当に雪が多いです。今シーズンの登山計画に、この点は考慮しておく必要がありますね。
最難関の富山百山?隙を見せた笈ヶ岳を大型連休に踏破
私が挑戦中の富山の百山の中で、最難関の1つと思われたのが「笈ヶ岳(おいずるがたけ)」です。標高1841m。日本二百名山に数えられているため、一昨年プロアドベンチャーレーサーの田中陽希さんも、「グレートトラバース2」でこの山に登頂されましたが、全ての山の中で最も苦労した山だったようです。
この山を難攻不落にしているのは登山道がないという点です。したがって無雪期の登山は藪に阻まれ、ほぼ不可能(10月に登った陽希さんが異常なのです…)。藪が雪で隠れている残雪期のわずかな期間しか隙を見せてくれません。その雪の量も多すぎても少なくてもダメなようで、本当にタイミングが難しい山のようです。百山踏破を目指すとはいえ、この山に挑むのはもっと後だと思っていたのですが…。
今年は笈ヶ岳の隙が大型連休にタイミングが合ったことと、前の週に登られた方から情報をいただけたという幸運も重なって、思い切ってのチャレンジとなりました。
まずは朝3時半に起床。4時に自宅を出て登山口のある石川県の白山ホワイトロードを目指します。
百山のガイドブックでは富山側からのルートを載せていますが、難易度がより高くなるので今回は石川側から登ります。
2時間弱で到着。駐車場はなんとか空いてました。6時ちょうどに登山開始です。
正式な登山道はないんですが、踏み跡はしっかりあるのでそれをトレースしていけば道迷いはしないかな…。それにしてもスタート直後からいきなり急登です。あっという間に汗まみれになってので、ウインドシェルを脱いでシャツ一枚になりました。
標高を上げていくと残雪が出現。藪が面倒なのでむしろ歩きやすくなるのと、暑さも和らぎます。
今回の登山の新兵器アイゼンです。雪渓歩きには絶対必要とのことで用意しました。ピッケルは持たないのでストックで…。充分でしたが。
アイゼン付けての雪渓歩きは楽しいですね。踏み跡もあるのでかなり助かります。ちなみに地図はほとんど使いませんでした。
シリタカ山で一休み。バックに見えるのが笈ヶ岳。
頂上手前の雪の壁。同じく連休中の踏破を狙う登山者がたくさんいました。
もうちょっと…。
やりました!スタートから3時間20分。ついに笈ヶ岳の山頂に立ちました。正面に白山の真っ白な姿が!
他の登山者の方に撮ってもらいました。山頂では後からやって来る登山者とハイタッチを交わすなど、共に登頂を分かち合う雰囲気でした。
大笠山方面。いずれはこっちから登りたいですね。
約20分の補給、休憩の後下山開始しました。雪渓は楽しいし涼しく歩けたのですが、高度を下げ雪が消え、アイゼン外し藪を相手にしだすと途端に苦労しました。猿には驚くし、急坂の下りは気を使うし、そしてとにかく暑い!麓と山頂の気温差もかなりあったようです。
でもなんとか無事下山完了。往復6時間ちょうどの登山でした。
まさか笈ヶ岳を14山目に持ってこれるとは思ってもいませんでした。条件に恵まれた感はありますが、自信にもなりますね、これは!
それにしても登山はリアルロールプレイングゲームですね。ドラクエと一緒。経験を積み、新しいギアを使いこなすことで、新たな場所に行けるようになります。もっともっとレベルアップしたいです。