まっちゃんの桜の木陰日記

自然豊かな富山を舞台にランニング、サイクリング、そしてカイロプラクティックを施すミドルエイジアスリートの日記

100マイルじゃなくても最高だった信越五岳2017 ⑥閉会式

夜通し17時間も走り、一晩丸々徹夜したにもかかわらず、レース後の睡眠時間はごくごく普通でした。夜9時くらいに布団に入り、翌朝は5時くらいには目が覚めました。10時間以上は寝ちゃうんじゃないかと思ってましたが、そうでもなかったですね。深夜は台風の風が強く吹いていたようです。

 

さて、赤倉地区のスターホテルに泊まった私はチェックアウト後も車を駐車場に停めさせてもらい、閉会式の会場までは歩いて向かいました。会場に行ってみて分かったんですが、駐車場がかなり広かったので、車でここまで来ても良かったですね…。

 

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会場では、カレーやサンドイッチ、パンや唐揚げなどが食べ放題。そしてコーラやお茶、ジュースといった飲み物も飲み放題です。でもカレーなどの人気の品は開場と同時に行列ができ、なかなかありつけません。今回は例年よりも閉会式の参加人数が多かったみたいです。台風接近で、皆さん足止めされたから?カレーは諦め、サンドイッチやパンでお腹を満たしました。

 

ここで嬉しい再会がありました。なんと昨年の立山マラニックでAさん共々同じ部屋になったFさんと偶然にも再会です。Fさんとはマラニックの後、距離短縮となった昨年9月のUTMFと、石川で開催された11月の峨山道トレイルでも一緒になりました。いやーお互い信越出てたんですね。Fさんは今回は110㎞だったようです。聞くと10月に長野県小海の100マイルに挑戦だとか!そちらが今年の勝負レースなので、信越はダメージ残さないようにしたようです。相変わらず、全国大会ともなると変人たちが集まりますね。

 

11時からは表彰式も始まりました。52㎞、102㎞の男女10位までが壇上に登り、表彰やインタビューがありました。印象的だったのが、102㎞の女子トップの方が脚を引きずりながら壇上に登った姿です。トップを取る方なので、当然日々のトレーニングにしても相当なはず。そんな方がフラフラになるんだから、おそらく自分の全てを出し切ったんでしょうね。それに比べ自分はさほどのダメージも残さず、ホテルから会場までもブラブラと歩いて来る始末…。こんなところからすでに違うんだなと思い知らされましたね。楽しく走るのはそれはそれで大事なことですが、やはりレースというからには自分の全てを出し切る姿勢は絶対に必要です。自分を奮い立たせることも、今後は示していこうと思いましたね。

 

閉会式の最後に、大会プロデューサーの石川さんからサプライズ発表がありました。なんと今回のレース、100マイル完走したランナーにはステージ上で一人一人に完走記念のバックルを贈る予定だったとか。「やっぱり100マイルは特別なんです。110㎞とは違うんですよ!」の言葉を聞いた時、100マイルへの憧れはさらに強くなりました。残念ながら距離短縮になった今回、バックルのプレゼントは来年に持ち越しみたいです。欲しかったのは間違いないですが、100マイル完走してもらわなければ価値はありませんからね。

 

それにしても石川さん、ペーサー制度といい、バックルのプレゼントといい、アメリカのウエスタンステイツ100マイルを完全に模してますよね。自身が初めて体験した100マイルだったそうで、そのスピリットを日本で再現したいという心意気が本当によく伝わってきました。来年以降も間違いなく人気の大会になりますが、できることなら人生初の100マイルはこのレースで達成させたいですね。そのくらい、私も信越の雰囲気やスピリットに賛同しましたよ。ランナーとして出れなくても、ボランティアスタッフとしてこの大会に関わりたいと思いました。

 

これにて、2017年の信越五岳の全行程が完了。同じく距離短縮になった昨年のUTMFでは、なんだかモヤモヤとした感覚が抜けきらなかったのですが、今回の信越五岳は本当に爽やかな気持ちで終わることができました。今年の勝負レースと位置付けていただけに、距離短縮は望んだ結果ではなかったですが、それでも充分な達成感を得ることができた最高の大会でした。

 

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参加賞Tシャツと彼女の手作りの完走メダル。一生の宝です!

100マイルじゃなくても最高だった信越五岳2017 ⑤赤倉〜黒姫

赤倉エイド到着時には、スタートからすでに14時間以上が経過していました。この時点で自己最長の走行時間を更新です。

赤倉エイドには私の彼女が応援に駆けつけてくれていました。車の運転が得意ではない彼女は、富山から新幹線や在来線、バスを乗り継いでここまで来てくれていたんです。その姿を見た時、私はようやくここまで来れた安堵感で一気に体の力が抜けていきました。おそらく1人ならば気を張ったままだったと思いますが、安心したんでしょうね。涙こそ出ませんでしたが、かなりの感動でした。

ここではエイド食はもちろん、差し入れてくれたゼリーやおにぎり、そして胃腸薬をもらい、しっかりと回復させました。少し休みすぎた気もしましたが、今になって思えばこの判断は正解だったようです。

 

赤倉から黒姫までは15㎞ほど。コース図を見ても大きなヤマ場はなさそうなので、とりあえずゴールはできそうかなとこの時点で確信しました。そしてここにきて私のハートと体調は絶好調!後続のランナーにパスされることはほとんどなく、前を行くランナーを1人2人と交わしていきました。自分でも、なぜこんなに走れるんだろ?と不思議でなりませんでしたが、しっかりエイドで回復できたことと、夏場のトレーニングの成果だったのかもしれません。気持ちよく、ゴールへと進んでいきました。

 

そして、ゴールの7キロ手前からは110㎞に出場のランナーたち(今回は52㎞に短縮)と合流。一気に賑やかになって同じゴールを目指します。歩いている110㎞の選手の横を、走って抜いていくと、「あっ、100マイルの人だ。スゴい…」と声を掛けられ思わず有頂天に!自分に自信が持てるとは、まさにこのことかと実感しました。

 

しかし、ラスト3㎞あたりからは、110㎞の選手たちが一斉にスパートを掛け始めました。周辺にいた同じ100マイルの方と私は、そのスパートについて行けず取り残されます。その方と、「ウチらとは条件違うからね〜」と苦笑いしながらも、「そうは言っても悔しいなぁ〜」とお互いを慰め合い⁈。結局はこの方と一緒にゴールまで並走することになりました。

さあ、いよいよゴールです。メールで彼女が、黒姫に先回りして待っていてくれていることを教えてくれました。本当にありがたい!

今回は、当初目標にしてた100マイル先のゴールテープではなかったけれど、本当に充実感溢れる瞬間でした。実にスタートから17時間7分掛けて、黒姫のゴールに到着です。長かったようなあっという間だったような、夢を見てるような時間でした。

 

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一緒に旅をした142番のゼッケンは一生の宝物です。

 

 

ゴール後、黒姫エイドでもたらふく食べてしまいました。エイド食はもちろん、彼女が用意してくれていたレトルトカレーもたいらげ、大満足。シャトルバスで斑尾エリアまで戻り、温泉に浸かり、戦いの汗と疲れを洗い流しました。

 

その後、彼女を新幹線の駅まで送り、私はこの日は赤倉温泉の宿で後泊です。

 

閉会式と、このレースのまとめは次回に…

100マイルじゃなくても最高だった信越五岳2017 ④アパリゾート〜赤倉

アパリゾートを出ると、細かなアップダウンを繰り返しながら、徐々に下っている感覚はありました。「早く明るくなってほしいなー」と思いつつも、9月の中旬にもなると朝5時を過ぎないと明るくなってきません。しかしちょうどトレイルを抜け、田園風景が広がるロードに出たあたりから夜が明け始めてきました。

 

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このまま明るくならないんじゃないかとさえ思われた、長い夜がようやく終わろうとしています。昨晩7時半のスタートから約10時間、こんなにも長い夜間走は初めての経験でした。刻一刻と明るくなっていく風景に溶け込みながら走るのは、なんだか不思議な感覚でした。

 

道はしばらくロードが続きます。田園風景を過ぎると、川沿いの林道をひたすら進むコースに出ました。個人的にはここも結構キツいパートでしたね。アパリゾートエイドで取ったエネルギーが底をつき始め、どうにも足が動きません。明るくなってきたら眠気はすっかり抜けてきたので、意識はハッキリ!それだけに思うように進めないことが、もどかしくて仕方ありませんでした。

 

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青年自然の家に向かうロード区間です。この辺りまでで、結構な数のランナーたちに抜かれてしまいました。走る、歩くを繰り返すのですが、どうしても歩く区間が長くなってきます。

 

さらにショックだったのが、自分のGPS時計では、自然の家エイドまではあと1キロくらいと思っていた地点で、スタッフの方に「あと5㎞くらいかな」と言われた事です。つまりあと30分以上は確実に掛かります。このままではハンガーノックも起こりうると思われたので、食欲減退気味でしたが、バックから「山よりだんご」を取り出し、3、4切れをゆっくりと食べました。

するとどうでしょう!途端にまた足が動き出しました。炭水化物おそるべし…エネルギーに転換されるの早過ぎます。これでまた生き返りました。

 

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だらだらと登って行った先にやっとで到着した妙高青年自然の家。地図表示では71㎞地点とありましたが、私のGPS時計では75㎞でした。ここでも結構な時間を休みましたね。25分は滞在したんじゃないでしょうか?それくらい疲れを感じていましたし、でもしっかり補給を摂りました。

 

自然の家を出ると、藤巻山という山に向かいます。この山、信越五岳にはカウントもされない1,000mにも満たない山でしたが、なかなかに手強かったです。エイドでしっかり補給をした私は、足も動くようになりさほどのキツさを感じませんでしたが、他のランナーたちは明らかにウンザリしている様子。この区間でそこそこ順位を上げさせてもらいました。私もこの辺りで、しっかり食べれてさえいれば、ゴールまでなんとかなるのかなと思えてきました。

 

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多くのランナーが苦しめられた藤巻山。

 

青年自然の家の補給が上手くいった私は、しっかりと動き続けれました。藤巻山のあとのロード区間でもペースは一定をキープできて、いよいよ赤倉エイド手前の標高差400mの登りに差し掛かります。この登りの途中で、このレース初めての雨に見舞われました。まあ、でもここまでよく天気は持ってくれましたね。台風が接近してるのは分かりきっていた事なので、ようやく降ってきたか!くらいにしか感じていませんでした。しかし、その雨もすぐに上がります。草木を濡らす程度で、トレイルはほとんど乾いたままでした。

 

ゲレンデらしきところを延々と登るのは、さすがにキツかったですが、それでも結構頑張れているなと自分でも感じていました。それでもスタッフの方が最高地点を教えてくれた時は、ホッとしましたけどね。でも私にとってはここからの下りがヤバかった…。下りきったところが赤倉エイドと教えてもらい、実際目でも確認できるんですが、下れども中々近づいてきません。そのうちに腿の筋肉が悲鳴をあげてきました。

 

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そのゲレンデの下り途中でギャラリーの方に撮っていただきました。10時間前に真っ暗闇のピークを踏んだ斑尾山野尻湖がバックです。

 

 

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しんどいとは言っても下りなので、全く足が止まるということはありません。自分の下りのスキルの無さにウンザリしながらも、赤倉エイドに到着です。エイドに到着した瞬間、なんだか全身のチカラが抜けていきました。

 

 

続きます。

100マイルじゃなくても最高だった信越五岳2017 ③赤池〜アパリゾート

赤池エイドを出ると、まずは袴岳へと登っていきます。この赤池から、次のアパリゾートのエイドまでは19㎞。袴岳への登りとその後の下り、さらに関川沿いに下りきってからは、今回100マイル用に切り開かれた新たなトレイルを巡るとあって、かなりの苦戦が予想されました。自分の大体の感覚として、おそらく3時間はかかるんじゃないかと…。

 

袴岳の登りは急ではありませんが、だらだらと登らせられます。エイド出た直後なのでまだまだ元気ですが、この辺りからトレイルの脇でうずくまるランナーたちを見かけるようになりました。おそらく眠気に襲われ始めたのでしょう。深夜1時ごろなので、そうなるのも仕方ないですね。私もカフェイン入りのジェルを取り、この時にはまだ訪れていない眠気を封じ込めました。

 

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赤池を出て約50分で袴岳に到着です。スタッフの方がいたからそれと気付きましたが、そうでなければ真っ暗なので分からなかったかもしれません。山頂はなだらかな山でしたね。そしてここからゆっくりと下り始めます。

 

袴岳からの下りは林道やトレイルを長々と下りていきますが、ここで脚を使ってはいけないと思い、抑えて下っていくと後続のランナー達にどんどん抜かれていきます。さすがはトレランのメジャー大会!その中でも100マイルにチャレンジする人達は、この程度の下りはどんどん下りていきますね。抜かれてしまうと、どのランナーもあっという間に見えなくなりました。

 

まだ先は長いのでマイペースで…そう思いながらだらだら林道を下っていると、次第に眠気が襲ってきました。下りは心肺を使わないことに加え、長時間の夜間走で集中力も切れかかります。深夜2時を過ぎ、恐れていたことが現実になろうとしていました。

実は私、おんたけなどで深夜走の経験はありますが、その時も含め、これまでレースで眠気を感じたことはありませんでした。そのため、眠くなった時の対処方法を知らないまま、この脅威と向き合わなければなりません。

 

「ついに自分にもこの症状が出てきたか…」

 

想定はしていましたが、やはりキツい!手足に力が入らず、頭がボーっとします。うずくまるまではしませんでしたが、カフェイン摂っても解消される気配がありません。どこまで降らせられんだろうとおぼろげに思いながら、ようやく下りきりました。

下りが終わると今度は新コースを使った登りになります。いきなり100段以上はあろうかという石段が現れました。そういえばこんなコースだって言ってたかも…

「マジかよーこれを登るんか⁈」と絶望的な気持ちになりかけたとき、ここを登りだして数分すると意外に足が動くことに気づきました。そして登っているうちに心肺も活発になりだすと、眠気が次第に解消されていきます。強制的に体を動かしたからなのか、カフェインが効いてきたのかはわかりませんが、とにかく眠気は吹き飛びつつありました。途端に復活して、早速巻き返すと言った具合ではありませんでしたが、最悪の事態は抜けたようです。

 

とはいえ、100マイル用に新設されたコースは行けども行けども、景色が全く変わりません。真っ暗というのもありますが、鬱蒼とした森の中をただひたすら登っています。足が止まることはなかったのですが、持ってた水も少なくなり、果たしていつまで続くんだろうかと気持ちが弱気になりかけたその時、ゲレンデらしき広々としたところに出ると、視界の下の方に街の灯りが見えました。スタッフの方が「ここを2.3㎞下るとエイドですよ」と伝えてくれます。

「やれやれ、なんとかたどり着けそうだ!」と一瞬安堵し、慎重にゲレンデを降りていくと、ついにアパリゾートのエイドが見えてきました。ここの灯りを見つけた時は、まるで砂漠を彷徨う旅人がオアシスを見つけたような心境でしたね。赤池から本当に3時間以上かかり、やっとの思いでエイドに到着です。

 

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ここのエイドでは約20分ほど滞在しました。トイレを済ませ、食べやすい補給食をしっかりといただきます。スタッフの方に聞くと、「ここの区間が一番キツいみたいです。」とのこと。やっぱりそうなのかと改めて思い出すとともに、空を見上げると星空が瞬いていました。「台風、どうなんですかね?」と聞いてみると、「なんかあんまり影響ないみたいですよ。」と笑顔で答えてくれました。暗い夜道を1人で進んでいると孤独だし、ここから並走してくれるペーサーも私にはいないので、人と話すことですごく前向きな気持ちにさせてもらえます。スタート前に一緒だったAさんともここで少し話ができました。

 

 さて、あまりに居心地がいいので長居しそうになりますが、30分近く休むと今度は再出発が本当にキツくなります。午前4時ごろ、次なる目的地に向け走り出しました。

 

次のエイド、青年自然の家までは約15㎞。下り基調なので2〜2.5時間くらいと想定してのスタートです。

 

 

 

次へ続きます。

 

100マイルじゃなくても最高だった信越五岳2017 ②スタート〜赤池まで

私が到着したころ、スタート地点のレストランハイジでは、110㎞の部に出場のランナーたちがウェルカムパーティーの真っ最中でした。立食パーティー形式ですが、所狭しと並べられた料理やドリンクで会場は大賑わい。こっちはこれから長く苦しい旅に出る緊張感で余裕ないのに、なんだか物凄い温度差です。

それでもまだスタートまで若干時間に余裕があったのと、私自身もまだ心にゆとりもあったので、会場に混ざって焼きそばと笹寿司をいただきました。レースになるとどうせまともに食べれなくなるので、今のうちになるべくカロリーや糖分を摂取です。

 

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安くはないエントリー代を負担しているんで、これくらいはいいでしょう!私以外にも食べている100マイルランナーの方いましたね。

 

 スタート直前、昨年の立山マラニックで同じ部屋だったAさんと再会です。それ以来FBでやり取りは続けていますが、会うのはそれ以来です。なんとAさん、一週前は海外の100マイルを完走てしきてるんですよねー!まだレースの疲れと時差ボケで、眠くて仕方ないとのことでした。そりゃそうでしょう。でも凄すぎます。スゴイ人と知り合いになったもんです。

 

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スタート直前です。この段階ではまだ雨は降っていませんでした。レースプロデューサーの石川さんが、「天気は間違いなく崩れていきます。安全最優先でお願いします。」と訴えかけます。ひょっとしたら、この後102㎞よりももっと短くなってしまうんではないかとも思っていました。

 

 夜7時30分、ついにスタートです。最初はゲレンデ横の林道らしきところを登っていきます。長丁場なので、さすがにどのランナーも飛ばさないですね。スタートしてすぐに隊列が整いました。アップダウンも緩やかだし、道幅もそこそこ広いので気持ちよく走れます。と言っても周りは真っ暗ですけどね。風が強かったのでスタート時はウインドシェルを着ていましたが、2㎞ほどで脱ぎました。これ以降、着ることはなかったですね。

 

それにしても斑尾の森は本当に雰囲気いいトレイルばかり。真っ暗なのが残念でなりません。110㎞の出場選手ならば、この辺りは早朝なので、ものすごく楽しいでしょうね。羨ましいです!

 

大したダメージもないまま、19㎞地点の最初のウォーターエイド、菅川に到着です。1時間48分ほどなので、まあ順調でしょう。バンフまではウォームアップのつもりで!が石川さんの言葉。それに従い、息を切らさないことと、足を使いすぎないことを心掛けました。ここから一つ目のピーク、斑尾山に登っていきます。

 

斑尾山への登りは確かに信越トレイルのコースの中では斜度もある方だとは思いますが、まだまだ序盤。ここでへばっていては完走など夢のまた夢です。夏場に山で鍛えた登坂力がここでは生きましたね。後続は引き離し、前方のランナーには追いついてしまいます。しばらくすると山頂に到着しました。分かりきったこととはいえ、当然真っ暗です。明るく晴れていれば、野尻湖が望める絶好の展望みたいですが、見えるはずもありません。

 

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せめて山頂らしきものを確認しようと思い、標識を撮りました。ここから一気に下ります。

 

この辺りまで来ると、かなり前後はバラけ、単独で走る時間も長くなります。スタートから2時間45分斑尾高原スキー場のバンフエイドに到着しました。軽く補給を取り、トイレを使用。5分弱ですぐに出発しました。まだまだ元気ですよ!

 

ここから、毛無山を通り赤池エイドまでのコースは、今回100マイルのために新設された新コースです。高度はさほどではないですが、全般的に走れるトレイルなので、快適に進んでいけます。心配してた夜間走のストレスもまだ感じません。ペツルのヘッドライトが見やすくて、かなり助けてもらいました。

 

バンフを出て約2時間、トータル4時間47分で赤池エイドに到着です。ここでライトの電池の交換作業やトイレ、そしてエイド食もたっぷりといただきました。胃腸の調子も少し怪しかったので、ここで胃腸薬も投入です。

約15分ほどは休んでいたでしょうか。自分では、ここまで、さほどダメージを溜めてる感じではなかったんですが、ここでの休憩で自分の足に力がみなぎるのが感じられます。心配してた眠気もまだ大丈夫でした。そして何より、雨が一滴も降ってきていません。

「ここまでは順調だなぁ」

そう感じずにはいられませんでした。そして、睡魔との戦いはこの後から始まっていったのです。

 

続きます。

100マイルじゃなくても最高だった信越五岳2017 ①スタートまで

2017年シーズンの勝負レースとして挑んだ、信越五岳トレイルランニングレース。人生初の100マイル挑戦になるはずでしたが、台風の影響を受け102㎞への距離短縮が前日に発表されました。

 

同日の京丹後ウルトラなどは大会の中止を決定。他のトレイルレースもいくつか中止になったようです。今回の台風は日本列島縦断の予想進路でしたからね。その判断も正しかったように思います。

 

そんな中、信越五岳はとりあえず開催されるとのことなので、当日の昼前にはこちらを車で出発。片道約2時間半の行程です。この段階では雨はまだ降っていませんでした。どこまで持ってくれるだろうかと、そればかり気になってました。

 

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斑尾高原スキー場のレストランハイジがスタート地点です。車を降りると風が強く、結構な寒さを感じます。受付前には、マイル参加の選手にだけ4点の必携装備のチェックがありました。レインウェアの上下、ライト2つとその予備電池、そして携帯電話です。このあたりはパスして当然!それ以外にもマイカップやウインドシェル、長袖のベースレイヤー、補給食などを持って挑みます。

 

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会場では各メーカーのブースがズラリ。スントの最新型のGPSウオッチを触らせてもらい、テンションアップです。ステンレス製のマイカップも参加者全員に配られました。信越五岳のロゴが入っていて、素敵なんですけど…。

 

この時点で時刻は午後2時です。3時からはコースガイダンスがあるとの事でしたが、前もって公式ホームページの動画を観たから今回はパスすることに。完走の自信もないんですが、スタートまでの時間を休養にあてることにしました。少しでも寝ておきたかったわけです。

 

3時前には駐車場を確保。後部シートに寝袋を敷いて、目を閉じて寝る体勢に……ですが、そんな簡単に寝られる訳がありません。明るいし、いつもはこんな時間に寝ないし。それでもウトウトして、うたた寝くらいはできたようです。5時になったくらいからは弁当を食べ、着替え始めます。風は相変わらず強いですが、雨はまだ降ってません。「このままで頼みます」と祈りながら、準備を進めてましたね。

 

そして辺りが暗くなり始めた午後6時。すべての準備を終え荷物を預け、スタート地点のバスへと乗り込みました。

 

 

次へ続きます。

信越五岳直前!100マイルへの挑戦はまたしても…

楽しみにしていた「信越五岳トレイルランニングレース」でしたが、明日からの三連休にかけて接近する台風18号の影響で、残念ながら距離短縮が発表されました。私が出場予定の100マイルの部は160㎞から102㎞へと短縮されます。

全国的に大雨に見舞われるようで、この連休中に開催予定だった全国各地のマラソン大会やトレラン大会も、中止の発表が相次いでいるようですね。そんな中、距離短縮とはいえ100㎞も走らせてもらえるのはありがたい事かもしれません。正直、中止も覚悟しました。

 

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それにしても昨年のUTMFといい、今回の信越五岳といい、9月はどうしても台風に泣かされますね。今月は比較的晴れてる日が多いのに、本当にこの週末だけが雨です。100マイラーへの道はなかなかに難しいですね。

 

明日、現地に向かい受付して、夜7時30分にスタートです。台風の直接的な影響はどの辺りから出るでしょうか?短縮とはいえ、それでも100㎞以上は走るので油断は禁物!来年以降の完走に向けた、試走のつもりで楽しんでこれたらなとと思います。