まっちゃんの桜の木陰日記

自然豊かな富山を舞台にランニング、サイクリング、そしてカイロプラクティックを施すミドルエイジアスリートの日記

道宗道トレイルで五箇山の歴史に触れた秋の休日(後編)

道宗道トレイルも後半に突入です。

 

縄ヶ池エイドを出て、竜の背中と呼ばれる坂を登り高清水山を目指します。この坂、前の週に試走した時はさほどのキツさを感じなかったんですが、今回は足こそ止まりませんがペースはずっと遅くなりました。もちろん先週とは疲労の度合いが異なりますので、単純に比較できないとは分かっています。少しずつですが、後方のランナーに差を詰められている実感がありました。

 

でも試走していたおかげで、山頂までのルートに見覚えがあるのはかなり助かりました。キツくても、そろそろ登りも終わると分かっていると踏ん張れたりしますからね。後方からのランナーに迫られたところでちょうど高清水山のピークに到着です。

 

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ここがこのコースの最高地点。なのでここから先は下り基調になります。

 

ここからの道は細かなアップダウンが続く尾根道になり、索道峠、杉尾峠、大尾峠、新山峠といった幾つもの峠を越えて行きます。基本走れるコースなんですが、展望があまりなく、似たような景色が続く、精神的にキツいパートです。杉尾峠より先は試走してなかったので、本当に長く感じました。

 

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ただ、トレイルの状態は最高です。この辺りはずっとマイペースの単独走でした。高清水で一人に追い抜かれてからは、前を行くランナーにも、後ろから来るランナーにもなかなか出会いません。

そうそう、このレース唯一の転倒がこの辺りでした。見た目は大丈夫そうと判断した下りで、思いっきり軸足を滑らせ背中から着地…。視界に突然木々の間の青空が映り、次の瞬間背中に衝撃が…。幸い地面が柔らかったので着地のダメージはありませんでしたが、はずみで太腿の外側が攣りました。これはすぐに収まってくれてよかったです。そうそう、あとで気づいたんですが、ロングコースのランナーはほぼ全ての方が泥だらけでしたね。みんな道宗道の泥の洗礼を受けたようです。

 

赤祖父山の手前辺りからは晴れ間も覗き始め、次第に暑さを感じるようになってきました。しかし下り基調なので足も動かし続けることが可能です。大幅なペースアップもありませんが、失速もしないまま赤祖父山、大寺山を越え、覗口峠のエイドに到着しました。29㎞地点になります。

 

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ここでミドルコースのランナーたちと合流し、あとはゴールまで同じルートを走ります。まばらだったコース上が、途端に賑やかになりました。おそらく私が合流したあたりがミドルコースのボリュームゾーンだったのかな?ここから先は絶えず周りにランナーがいる状況でした。

 

八乙女山を越え、足場の悪い下りに気を使いながらもどんどん下って行きます。このあたりにいるミドルコースのランナーだと、私の方がまだ速いみたいですね。並走することはあっても、抜かれることはありませんでした。

残り3㎞地点の閑乗寺公園から見た砺波平野の散居村は本当にいい眺め。スキー場のゲレンデ跡を駆け下りて行くのは気持ちよかった〜。ラストスパートと思ってペースを上げたので、写真撮るの忘れてました。

 

最後は井波の街中に突入。ゴールの瑞泉寺までの参道が文字通り花道になり、沿道の声援に応えます。緩やかに登りなのでそれなりにシンドイんですが、私は結構頑張れたかなと…。笑顔、なおかつ充実した表情でラストまで駆け抜けることができたと思ってます。瑞泉寺の立派な山門をくぐり、境内に入ったところにゴールゲートが見えました。

 

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記録は5時間44分19秒、総合順位は31位でした。年代別の8位は嬉しかったですね。

 

これで一応、5月のTOGA天空、6月の立山山麓、そして今回の道宗道と全てのロングコースを完走し、富山トリプルマスターの称号をゲットです。天候や自らのコンディションも関係するので一概には言えませんが、今回が一番楽しめたかもしれません。TOGAは暑さにやられたし、立山山麓はただただ必死で楽しむ余裕がなかったので…

 

それにしても瑞泉寺は素晴らしいお寺ですね。実は今回初めて訪れましたが、山門や本堂の見事な作りに感心しました。名前を知っているだけで、この大会に出なければひょっとしたら訪れることはなかったかもしれませんので、これまた富山の素晴らしい宝を見つけた思いです。って言うか私が知らなかっただけですけどね。

 

この道宗道は、今から約500年前に「赤尾の道宗」が五箇山から瑞泉寺までを月に一度通い続けた道だそうです。そんな先人の行動力に思いを馳せながら、南砺の自然や人情を感じることができた素晴らしい大会でした。写真は撮れませんでしたが、スタート直後に世界遺産の菅沼合掌集落内を走らせてもらえたのもいい体験でした。

富山の山と言えば、どうしても立山、剱といった北アルプスに目がいきますが、まだまだ魅力的な山がたくさんありますね。

 

さあ、あとはトリプルマスターの盾が送られてくるのを待つのみです。