まっちゃんの桜の木陰日記

自然豊かな富山を舞台にランニング、サイクリング、そしてカイロプラクティックを施すミドルエイジアスリートの日記

ついに山頂ゴールが実現!第20回立山登山マラニックを完走(後編)

前編の続きです。

 

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山頂ゴールできる喜びに包まれながら、元気よく室堂エイドを飛び出しましたが、エイドをしっかりと利用しなかったことが、実は地味に影響してきました。室堂に大勢いる観光客をパスしながら、すれ違う登山客とはご挨拶。「頑張って〜」「どこまで行くの?」「すごいね〜」などの呼びかけに返事してると、ふと水が残り少ないことに気づきました。ゴールまであと1時間ほどだし、一の越まで行けば補給できるだろうと考えていたらこれが誤算。お腹も減ってきて、明らかにペースダウン。室堂〜一の越区間は全く険しくはないんですが、一の越山荘手前の数百mは私にとっては、この日一番のノロノロ区間になりました。

 

そして一の越に到着。スタッフの方の「頑張れ!もうちょっとだよ」と励ましの声になんとか笑顔で応えますが、ここはチェックポイントのみでエイドは無し…。せめて水を補給しようと思っていた私には精神的に大ダメージでした。それならばと自分で持ってた団子の残りと、エナジージェルを摂取。僅かに残してた水も一緒に飲み干しました。というか、水無しでは食べれなかった…。

 

ただ、エネルギー補給の効果はすぐにあらわれ、一の越からの最後の登りは軽快に登れました。食べ物の効果はすごいですね。まるでロールプレイングゲームの主人公が「やくそう」で回復するみたいです。補給の大切さを感じられるのもロングレースならでは。力が入らなくなった体に、またエネルギーがみなぎる感覚はすごく快感です。

 

軽快な足取りとはうらはらに、一の越からの登山道は大渋滞が発生し、思うようなルート、スピードでは進めません。特に降りて来る登山者との往来に手こずります。ただ、登山道はみんなのもの。この大会の参加者だけに解放されているわけではないので、煽ることもせずにゆっくりと登ります。そうこうしてるうちについに雄山山頂が見えてきました。

 

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山頂では知り合いの方がボランティアスタッフで待機されていました。その方から登頂直前の姿を撮っていただきました。「おぉ、早いじゃん!」そんな言葉をかけてもらいながら、最後は社務所前のゴールへ!大勢の一般の登山者に道を開けてもらいながら、噛みしめるようにゴールテープをくぐりました。

やりました!ついに海抜0mから雄山山頂までの完走を達成です。自分と同じタイミングでゴールした前後のランナーたちと握手を交わし、笑顔でお互いを称えます。ひょっとして泣けちゃうのかな…と思ってましたが、涙は全く出ませんでした。むしろ高揚感で、ちょっとしたお祭り感覚でしたね。

 

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ゴールの後は山頂の拝殿に登り、お祓いを受けます。そう、ここが本当の山頂、3,003m地点です。ここまで来て、初めてマラニックの完走です。同時にお祓いを受けた方に、頂上碑と剱岳をバックに記念写真を撮ってもらいました。

 

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お祓いを終え、山頂付近で満たされた時間を過ごします。この日の立山は本当に素晴らしい天候でした。まさしく360度のパノラマ。北アルプスの名だたる名峰たちが視界に飛び込んできます。過去何度も立山には登っているし、この日のように晴れ渡った景色の日もあったけれど、3,003mを自分の足で駆け上がったうえで見る景色は、ものすごく特別なものに感じました。

こんな経験ができるなんて、なんて幸せなんだろう。

 

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9時間前、富山湾の海水にタッチした右手で、今度は山頂の一等三角点に触れます。富山の素晴らしさを実感した瞬間でしたね。

 

この大会は山頂がゴールとはいえ、ゴール後は自力でまた室堂まで戻らなければなりません。参加者の中では、この下山がもっともキツいとの噂です。ホッとしたところでの下り、確かに事故にも気をつけなきゃいけませんね。ただ、私はそんなにキツさを感じませんでした。まだまだ余力が残ってた⁈

 

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無事室堂まで降りてきて、この日はバスで日帰りです。今年の大会は日帰りと宿泊を選択できたんですが、宿泊でも良かったかなぁ〜と思いつつも、ラストに立山の姿を写真に撮りました。

立山登山マラニックは今回が20回。私はそのうちの3回しか関われていませんが、立山はいつもそこに在り続けていて、全く変わらない姿で登山者を迎えてくれてきました。そしてこれからもそう在り続けるでしょう。

 

ありがとう!立山

あなたに近づくことで富山のことがもっと好きになり、富山を誇りに思うようになりました。一生忘れ得ぬ経験をありがとう!!