まっちゃんの桜の木陰日記

自然豊かな富山を舞台にランニング、サイクリング、そしてカイロプラクティックを施すミドルエイジアスリートの日記

リスクマネジメントについて考えさせられた奥大日周回コース。

6日の日曜日は奥大日岳への周回コースをラウンドしてきました。今の時期、平地や低山はとてつもなく暑いので、どうしてもアルプスなどの涼しいところへ行きたくなります。

 

この日は、称名滝駐車場に車を停め、大日岳登山口から、大日平→大日小屋→奥大日岳→室堂→弥陀ヶ原→八郎坂→称名滝を周るルートを辿りました。約32㎞、およそ7時間のラウンドです。

 

登り始めは晴れてたし標高もまだ低いので、ものすごく暑さを感じます。汗が滝のように流れていきました。ほどなく大日平に出て、湿原の風景を楽しみます。

 

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1時間ほどで大日平小屋に到着です。ここから見える大日岳には雲がかかり、かろうじて山頂が見えるだけ…。すれ違う登山者からも「上の方はガスだよ」と聞かされ、少しガッカリです。

 

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標高2,000m付近の沢。喉を潤し、汗まみれの顔を洗います。他の登山者も同様にここで休憩してました。

 

この辺りからだんだんと周囲がガスってきました。雨はまだ落ちてきませんが、視界は20〜30mといったところでしょうか。そのかわり、涼しくはなってきましたね。

 

そのまま高度を上げていくと、大日小屋まであと数百メートルという地点で、登山道に横たわる男性(ソロ登山者?)を見つけました。どうやら高山病でしょうか?先行してた登山者らと様子を伺うと、「気持ち悪い」や「手足に力が入らない…」といった返事が弱々しい声で返ってきます。突然の状況に、どのように動けばいいのか分かりませんが、とりあえず小屋が近いのは事実。脚力がある私が、ここに残るという女性の携帯番号をお聞きして小屋まで行き、この事態を小屋のスタッフに伝えることにしました。

 

5〜10分ほどで大日小屋に到着。すぐに山小屋のスタッフに伝えると、現場に残った女性に電話を掛けて症状を確認し、飲み物や救急箱らしきものを携え2人でそこへ向かわれました。スタッフさん、ありがとう!

でも、登山者の救護って山小屋スタッフの仕事だったのかな?私たち一般登山者よりは山の知識も持っているでしょうが、彼らとて専門家ではありません。初期対応次第では責任問題にもなりかねないって事がありそうですよね。私がそれを押し付けたことになってないだろかと、考えずにはいられませんでした。

 

あと、ソロ登山はやはりリスクが伴いますね。山では突然の体調の変化に、自分1人では対応しきれないケースがたくさんあります。そうならないように未然に防ぐ必要もありますが、そうなった時の対応も学んでおかなくてはいけません。今回の件で改めて教えられました。

 

 

さて、大日小屋を過ぎて大日連山の縦走を開始したあたりから雨が降ってきました。せっかくの縦走なのに…と思った瞬間、左後方に雷が!前触れもなく轟いたので、かなり驚きました。登山において雷は、雨よりも風よりも怖い現象です。雨、風はレインウェアで凌げますが、雷は避けるしかありません。「このまま進んで大丈夫だろうか…」と判断に迷いながらも、続けて起こる様子でもなかったので、注意深く進むことにしました。

 

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雷の音はそれ以降も聞こえましたが、ある程度の距離があったようなので、身の危険を感じるほどではありませんでした。そうこうしてるうちに富山の百山27山目、奥大日岳に到着です。ガスガスでしたが雨も一旦あがったので、ここでお昼ご飯にしました。晴れてれば、後ろには剱岳の勇姿が見られただろうに…。

 

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雷の鳥、雷鳥にはやはりこんな天気だと高確率で会えますね。今回は2組の親子連れに出会いました。雷鳥は撮られることが分かってるのかポーズとるのが上手!

 

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スタートから約5時間掛けて室堂に到着です。雨だったので散策してる観光客はまばら…。でもほとんど人のいない大日連山の縦走から戻ると、あまりに都会でビックリします。晴れてたら大都会です!

 

帰りは高原道路を走って降ります。弥陀ヶ原のあたりでは土砂降りに見舞われました。ちょうどあの高度に雨雲が停滞してたようです。標高1,500m辺りまで下ると道は乾いてましたね。

 

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ラストは八郎坂を降りて、称名滝のゴールへ。八郎坂から見る称名滝は水量も多く、豪快そのもの。落差日本一は伊達じゃあありません!

 

高山病、雷、大雨、と登山にまつわるリスクを色々と考えさせられた1日でした。でも登山の魅力って、こういったリスクを自らのマネジメントで解決させていき、その上で達成感を味わえるからなんでしょうね。

でもやっぱり晴れてくれるに越したことはないですね。来週は山の日もあるし、夏山シーズンのピークでしょうか!