まっちゃんの桜の木陰日記

自然豊かな富山を舞台にランニング、サイクリング、そしてカイロプラクティックを施すミドルエイジアスリートの日記

喧騒と静寂が混じる山、56山目は高頭山。

すっかり陽が短くなり、気温も低下してきました。この時期の2,000mを超える山に行くスキルと装備を持たない私は、もはやターゲットは低山になります。前回の日曜は、大山地区を流れる熊野川の上流、高頭山に登ってきました。

 

f:id:kotobuki_matsu:20181113225745j:image

登山口に向かう道で、いきなり田んぼに放牧されている牛さんに出会います。しかもぬかるみで足半分埋まってる…。

 

f:id:kotobuki_matsu:20181113230059j:image

熊野川ダムを超えた先にある登山口の駐車場には4台ほどの先客がいました。この山、コースタイムは登り3時間、降り2時間の合計5時間です。今回はペア登山なので、ほぼコースタイム通りに進むかなと想定していました。登り始めた登山道にてるてる坊主が飾られててなんだかほっこり。

 

f:id:kotobuki_matsu:20181113230525j:image

紅葉も終わり、かなり落葉してました。落ち葉でフカフカになった登山道を踏みしめて高度を上げます。天気が良くて風も無いので、ものすごく気持ちがいいです。

 

快適そのものの登山でしたが、標高700mのあたりで野生の猿を数匹見つけました。これから私たちが歩く道を座って塞いでいます。私は猿を刺激せず、尚且つ気づいてもらえるよう熊鈴の音を鳴らしながらゆっくり進みますが、あちらは逃げる気配がありません。気づいていないのかな?それとも分ってて逃げない?

そこで私は、こちらも熊対策に持っていたホイッスルを思いっきり鳴らしました。ピピーーーっと鳴らした自分も驚くほどのボリュームが辺りに響き渡ります。道を塞いでた猿たちもダッシュで木々に飛び移りました。さすがに驚いたようです。そしてその場所を通過するまで、私はホイッスルを鳴らし続けました。すると元々猿が居座っていた辺りを通過するときに、周りの木々から猿の叫び声が聞こえます。驚かされた怒りなのか、お気に入りの場所を譲った悔しさなのか、とにかく穏やかではない声でしたね。私たちもそそくさとその場を離れます。ただ叫び声はすぐに止んで、帰り道も同じ場所を通過しましたが、その時は静かに通れました。お猿さんたち、驚かせてごめんなさい。本当は君たちの住処なんだよね。

 

f:id:kotobuki_matsu:20181115233357j:image f:id:kotobuki_matsu:20181115233421j:image

お猿さんたちをやり過ごした後はとても順調に登れました。標高900mあたりからは傾斜も緩やかになり、ブナの森は葉も落ちて晩秋の雰囲気が漂います。順調なペースでサクサクと登れます。

 

f:id:kotobuki_matsu:20181115233125j:image

コースタイム3時間のところ、2時間10分で登れました。山頂はなだらかで広場みたいになっていますが、木々に囲まれていて展望は開けてはいません。それでも全く音がしない静寂した空気が辺りを包み、とても厳かな雰囲気です。神社などのパワースポットに似た感覚ですね。まるで時間が止まったかのようでした。

 

f:id:kotobuki_matsu:20181115234531j:image

お決まりの百山タオルで記念撮影。ここが56山目になります。年内あと幾つ行けるかな?

 

f:id:kotobuki_matsu:20181115234643j:image

山頂でのご飯は卵とじうどんです。2人分以上のボリュームでしたが、しっかり食べきりました。登山ってかなりお腹が空くから、いつも結構食べれちゃいます。

 

約40分ほど山頂で滞在した後、下山開始です。下りは2時間のコースタイムに対して、1時間20分ほどで降りてこれました。先ほども触れましたが、登りで塞いでたお猿さんたち、降る時は大人しかったです。

しかし、下りでは別の騒々しさに巻き込まれました。というのも山岳警備隊らしき防災ヘリが登山口あたりをグルグル旋回してて、その爆音が凄まじいのです。それに合わせてヘリから巻き起こる風が、木々の残された葉をどんどんと飛ばしています。

「せっかく静かな山歩きを満喫してたのに…」と初めは残念な気持ちになりましたが、おそらくあれは訓練中だったのかな?自分が山岳警備隊のお世話になる事は避けたいとは思いますが、ひょっとしたら…はあり得る話です。山に入る人々の安全を守ってくれるための訓練でしょうから、本当はありがたさを感じないといけませんね。隊員の皆様、日曜なのにお仕事お疲れ様です。

 

麓は喧騒、山頂は静寂。高頭山は中々に楽しい山でした。