まっちゃんの桜の木陰日記

自然豊かな富山を舞台にランニング、サイクリング、そしてカイロプラクティックを施すミドルエイジアスリートの日記

暑くて熱くてアツかった、東尋坊 愛のマラニック(大会当日編②)

前回の続きです。

 

さて、折り返しを過ぎペースを落とし始めた私ですが、本当の失速はまだ先でした。というのも、折り返し直後は下り基調で走りやすい道が続くため、まだそれなりに走れます。56㎞の勝山駅、59㎞の発坂駅、63㎞の小舟渡あたりはまだ頑張れました。後続から抜かれることもなく、前のランナーをパスすることもまだありました。キロ6分20〜30秒くらいで粘れていましたね。

 

しかし、66㎞の上志比エイドあたりから一気に疲労が襲ってきました。暑さが次第に気になりだし、水分の摂取ばかりが増え、食欲が失せてきました。ここで提供されたニンニクラーメンは、今回のエイド食の中で一番の楽しみにしてたはずなんですが、どうにも食べられません。ここのエイドを出てからは走ったり歩いたりを繰り返すことが多くなってきました。

 

f:id:kotobuki_matsu:20180531230849j:image

こうなると頭の中もネガティブ思考に支配されてきます。曇り空だった天気も午後からは陽も射し気温が上がってきました。歩くときは「暑いの苦手なんだから走れないよ!」と自分に言い訳をし始め、「先週ガチでトレイル6時間以上走ってるんだから回復しきってないんだ…。」と次々と言い訳が浮かんできます。歩いているとさすがに後続から抜かれます。その度に悔しさよりも自分への無力感に襲われてました。トレイルのレースではたまにあるんですが、ロードのレースでここまでしんどくなるのは久しぶりでした。こうなると目標タイムは大幅に下方修正することに…。時間内の完走はできそうですが、どこまで遅くなるんだろうかと思い始めてました。

 

f:id:kotobuki_matsu:20180531232545j:image

79㎞のエイドは二胡演奏や小籠包、焼売を提供する中華風な雰囲気でした。しかし暑さにやられた私、普段は大好物な中華もこの時ばかりは全く受け付けません。漂う匂いだけで気持ち悪さに拍車がかかります。エイドボランティアの皆さん、ごめんなさい。チャイナドレス姿のお姉さんたちが頑張っておられましたが、私は全く余裕がありませんでした。でも冷たいおしぼりは嬉しかった…。

エイドで補給できない分は自分のジェルなどで凌ぎました。でもこれを摂るのもやっとです。

 

80〜90㎞の区間が今回のレースで最もキツく、ペースを落とした区間でした。とにかく体に力が入らず歩いてばかり。西日が正面から照りつけ、さらに体力を奪われます。この区間では自販機も利用しました。たしかペットボトルのリアルゴールドを買ったんですが、おかげで多少の刺激は入りましたね。しかし喉の渇きは解消されてもエネルギー不足はそのまま。このままラストまで歩き続けることになることも覚悟しました。一応脚は大丈夫だったので、歩けなくなることは無いとの自信はありました。

 

f:id:kotobuki_matsu:20180602230038j:image

正面から照りつける太陽と、その陽の光を受け黄金色に輝く麦畑。そんな中をとぼとぼと歩いていた私ですが、90㎞を過ぎたあたりから再び力が戻ってきました。何か特効薬があったわけでもなく、何かを食べたから回復した!という実感もありません。ただ単に「このままでは終われない!」の想いが身体を動かしてくれた感じです。前半ほどのスピードはもちろん出ませんが、それでも歩くよりは全然速く、なんとか日没前にゴールできそうかなと思えるようになりました。

 

残り5㎞、三国神社の前を通り三国の港町に入ります。昭和レトロな雰囲気で、観光で来ても楽しめそうな街並みが続きます。ただこの街並みが意外に長く、あれ?まだ続くの?の連続でした。なんとか走れますが、なかなか残りの距離が減らない…。

 

f:id:kotobuki_matsu:20180602232114j:image f:id:kotobuki_matsu:20180602232139j:image

三国の街並みを過ぎて現れた愛の試練坂。さすがに歩きます。でもここを登り切ったら夕陽に輝く日本海が目の前に現れました。ゴールの東尋坊まで本当にあとちょっと…

 

f:id:kotobuki_matsu:20180602232515j:image f:id:kotobuki_matsu:20180602232416j:image

ようやくのゴール到着です。暑さに苦しめられて後半ボロボロになり、自己採点するならば40点くらいのレース内容でしたが、ゴールしてしまえば全てが報われます。今回に関してはタイムは二の次です。この時ばかりは無事完走できたことがなによりでした。

 

 

ゴール後の模様はまた次回に書きます。