まっちゃんの桜の木陰日記

自然豊かな富山を舞台にランニング、サイクリング、そしてカイロプラクティックを施すミドルエイジアスリートの日記

「天空の超人」たちの勇姿に、ただただ憧れた。

今ちょうど開催中のトランスジャパンアルプスレース(TJAR)。日本海富山湾から、北アルプス中央アルプス南アルプスを超え、静岡の太平洋に至る全長415㎞の長大なレースのスタートを見届けてきました。

このレースに参加できるのはわずか30名。しかも2年に1度の開催なので、このレースのスタートラインに立つのは並大抵のことではありません。厳しい選考を勝ち抜き、極限までに自分を磨き上げたまさしく「超人」でないと、このレースには参加できないのです。

 

前回、前々回共に魚津のスタートを見に行った私ですが、今回は特別な想いで見届けてきました。というのも、2年前の立山登山マラニックで同じ部屋に泊まったAさんが、今回このレースに出場するからです。私が憧れる100マイルレースを何度も完走し、海外のレースにも参加、完走経験のあるAさんは、すでに当時でも私には眩しいくらいのキャリアを誇る超人でした。同部屋の縁があり、以降SNSで交流を続けさせてもらってますが、やはりTJARを狙ってたんですね。予選会を勝ち抜き、抽選も突破したと聞いた時はなぜだか私まで胸が熱くなりました。

 

当日は夕方に他の用事があり、開会式には間に合いませんでしたが、スタート前にばっちりお会いできました。

 

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そのビブス、メッチャカッコいいんですけど!

 

出場30名の勇姿を見届けようと、スタート会場には数百人ものファンが来てましたが、このビブス着た選手の周りは常に人だかりが。記念撮影や、励ましの言葉をかける人々の波が途切れません。スタートに立てるだけで英雄ですもんね。

 

Aさんにザックを背負わせてもらいましたが、意外と軽かった…。間違いなく、先週私がテント泊で背負ったザックより軽かったです。おそらくギリギリまで軽量化に努めた成果でしょう。トライ&エラーを繰り返し、自分に最低限必要なものを選び抜いた結果でしょうね。

「この重さなら結構走れるかな?」と恐れ多いことを考えましたが、私が同じ装備でアルプスの縦走に耐えられるかというと、全く相手にならないでしょうね。もし私がこのレースに挑戦するならば、まだまだ装備やスキルの面でブラッシュアップする必要がありそうです。

 

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スタート直前の風景です。みんないい顔して輝いていますね。どの選手もここのスタートに立つまでにたくさんの苦労や挫折を経験し、どれほどの汗と涙を流したことでしょう。一人一人の生き様がひしひしと感じられる、素晴らしい瞬間でした。

 

午前12時のスタートを合図に歩き始めた選手たち。今頃はすでに南アルプスを縦走中ですが、どうかみなさん無事に大浜海岸にたどり着きますように!

Aさん、絶対にゴールしてください!スマホ片手にGPSラッキング見つめながら応援してます。

 

 

 

記念すべき50山目!立山連峰大縦走(2日目)

翌朝は4時くらいに目が覚めました。とは言いつつも、テント泊&シュラフは私、熟睡できた試しがありません。だいたい1〜2時間おきに目が覚め、寝たり起きたりを繰り返し朝を迎えるのが定番で、今回もそうでした。寝返りを自由に打てないのが熟睡を妨げてるんだろなと思ってるんだけど違うかな?

でも今回、寒さは凌げました。ダブルウォールテントだったことと、8月の上旬という一年で最も気温の高い時期だったことが要因でしょう。化繊シュラフ(OMMのマウンテンレイド1.0)とSOLのエスケープヴィヴィの組み合わせで十分でした。長袖のベースレイヤーとダウンジャケット着たのも効果あったと思います。

 

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のんびり朝ごはんを食べ、テントを撤収してたらあっという間に6時ごろになってました。この日の朝は晴れてて澄み切った空気が清々しいです。出発前に山小屋のトイレで用を足し、水を補給してからテン場を後にしました。ちなみに私、テン場では一番遅い出発でした。みなさん早い!というよりは私が遅すぎ⁈

 

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スゴ乗越小屋を出てすぐに見えた雲海。富山平野を覆い尽くしていました。まさしく雲の海。鍬崎山が島のように見えます。

 

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この日の最初のピーク、「スゴの頭」に到着です。なかなかの登りでした。BBTの中継班をはじめ、私より先に小屋を出た人たちをここの登りでパスして行きました。奥に見えるのが、これらが向かう越中沢岳です。

 

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スゴの頭から越中沢岳への登りは道も荒れていて中々大変です。体力的にも元気だった私はそれなりのペースで進めましたが、BBTの中継クルーがここを登るのは大変だろうなと容易に想像がつきました。でも天気が良くて見晴らしがいいのが心を軽やかにしてくれます。

 

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スゴ乗越小屋から1時間40分。ついに富山の百山チャレンジの50山目、越中沢岳に到着です。山頂は誰もおらず、360度のパノラマを1人独占してました。

バックに昨日登った薬師岳を従え記念撮影です。区切りの50山目に相応しく、素晴らしい展望でした。

 

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スゴ方面からの越中沢岳は急登でしたが、立山、五色ヶ原方面からのアプローチならば、なだらかな草原が広がっています。目の前にはこれから向かう鳶山がそびえていました。こちらが51山目になる予定です。

 

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越中沢岳から1時間、51山目の鳶山にやって来ました。ここまでの稜線歩きで人に会うことが滅多にありません。本当に静かな山旅となりました。富山に居ながらこんな景色に出会えるなんて!

 

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鳶山から降ると五色ヶ原山荘が見えてきました。五色ヶ原はまさしく天上のお花畑。整備された木道をのんびりと歩きます。山荘では菓子パンをゲット。その場でたいらげ、山荘のお姉さんに水を補充してもらいました。

 

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安土桃山時代越中を治めた武将、佐々成政が「さらさら越え」で越えたとされるザラ峠です。崩壊が進む立山カルデラを突っ切って真冬に登ってきたなんて本当なんでしょうか?でもロマンある話ですよね。

 

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ザラ峠から見上げた獅子岳への登り。個人的にはここの登りが一番の核心部だった気がします。地図ではさほどの登りとは感じなかったため、目の当たりにすると閉口しました。「聞いてないよー」的な感じですね。

 

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それでも足が止まったりすることはありませんでした。そろそろ空腹を感じつつも獅子岳をクリアし、雪渓の残る鬼岳東側も順調に越えていきます。

 

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この旅のラスボスは龍王岳でした。まさしくドラクエみたいな響きです。この山、室堂側から登ると浄土山からすぐそこなんですが、五色ヶ原方面からだと「あんな険しい山登れるの?」といった風貌です。幾多もの山を越えてきてのラストの登りは堪えました。

 

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それでも無事浄土山までたどり着きました。ここまで来ると多くの登山客に出会うようになります。一の越経由で室堂に向かうルートもありましたが、県内の小学校の立山登山シーズンと重なり、かなりの児童が歩いていることが予想されたので、室堂山経由で降りることにしました。

 

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室堂山から、今回歩いてきたルートが一望できました。薬師岳はすでに雲の中ですが、この日歩いた越中沢岳や五色ヶ原がよく見えます。これらの山々を眺めながら、ここまで残してあったアルファ米のチキンライスを食べました。

 

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午後1時半、室堂ターミナルにゴールしました。平日にもかかわらずすごい人出で、さっきまでの静かな山歩きがウソのようです。山奥から上京した田舎もんが、1人東京の大都会に放り出されたような心境でした。どこもかしこも人、人、人です!特にターミナル内は小学校の団体もいて大混雑でした。

 

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帰りのバスまで時間があったので、ターミナル内の喫茶店でシフォンケーキと水出しコーヒーのセットをいただきました。疲れた体にケーキとクリームの甘さが沁み渡ります。出てきた瞬間は「でけーな!」と思いましたが、ペロリとたいらげました。水出しコーヒーもあっさりしてて美味しかった!

 

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帰りのバスの中からも見事が雲海が見えました。平野の方は雨も降って、スッキリしない天気だったみたいですね。今回は雲の上の楽園で過ごした二日間でした。

 

2日目の行程

距離 14.7㎞

時間 6時間21分

獲得標高 1,555m

 

夏の間にまだまだアルプス行きたいなぁ

記念すべき50山目!立山連峰大縦走(1日目)

夏休み期間を利用して、北アルプスへのテント泊をしてきました。

今回のルートは、

1日目。

折立→太郎平→薬師峠→薬師岳→北薬師岳→スゴ乗越小屋。

 

2日目

スゴ乗越小屋→越中沢岳(富山百山50山目)→鳶山(富山百山51山目)→五色ヶ原→ザラ峠→獅子岳浄土山→室堂。

 

の行程です。

心配された天候ですが台風の影響もなかったし、この二日間、平野部は厚い雲に覆われたようですが、稜線上はほぼほぼ晴れ渡っていました。それでは1日目の歩みを振り返ります。

 

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まずは車で立山駅に向かい、ここで車を駐車。立山駅から地鉄電車に乗り、二駅戻り有峰口で下車。駅から歩いてすぐのバス停から事前に予約してた折立行きのバスに乗り込みます。 折立には何度も行ってますが、バスで行くのは今回初めてです。車だとまた折立に戻らないと行けませんが、バスならば下山ルートも自由ですからね。バスには10名くらいの登山者が乗っていました。

 

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有峰林道はガスに覆われてましたが、折立まで来ると多少は雲が切れてました。ネットで見た室堂のライブカメラでは晴れてる様子が確認できたので「山は晴れてそうだな」との期待を胸に、いざ出発です。

 

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三角点を過ぎ、樹林帯を抜けると予想通り晴れてきました。普段は賑わう登山道も、この日は平日なので登山者はまばらです。

 

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スタートから1時間50分で太郎平小屋に到着です。トレランスタイルならば1時間30分ほどで来ちゃいますが、今回はテント泊で荷物も重く走らないのでこんなもんでしょう。ここで名物の太郎ラーメンをいただきます。薬師岳、晴れてますね。

 

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薬師峠、薬師平を過ぎ薬師岳山荘まで登ってきました。太郎平や薬師峠で水を補給したこともあり、ここはスルーしました。体力的にもまだまだ余裕。

 

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太郎平から約1時間半で薬師岳山頂に到着です。学生らしき方々を含め、10数名ほどが山頂からの眺めを楽しんでいました。風もさほど強くなくものすごく快適です。薬師岳は富山百山チャレンジではすでにクリア済みなんですが、何度来てもいい山だなぁ…。

 

ちょうどお昼頃だったので山頂でご飯、の選択肢もあったんですが、14時前までにスゴ乗越まで行けば小屋でご飯が食べれると思い、10分ほどの休憩で先を急ぎます。多分間に合うよね⁈

 

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北薬師方面からカールを眺めます。午後になり雲が少し出てきました。

 

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薬師からスゴ乗越へはグングン標高を下げて行きます。ガスってきたのは標高なのか、時間なのか?

ほとんど人に出会わない静寂の中を心穏やかに歩きました。こういうのも悪くない。

 

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無事、14時前にスゴ乗越小屋に到着です。ランチメニューはうどんしか残っていませんでしたが十分です。早速小屋の前のテラスでいただきました。

 

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その後はテント泊の受付を済ませ、テン場に移動して本日の宿の設営です。晴れてたらロケーション最高だったでしょうけど、残念ながら周りの山々は雲の中…。

 

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この日はなんとBBTの夕方のニュース「チャンネル8」の山の日ウィーク特集の中継班と鉢会いました。こちらも薬師→雄山までを5日かけて縦走するようです。スタッフ含め10人ほどの大所帯。重い機材を運んでの縦走なので、それくらいの日数は必要なんでしょうね。折立までのバスでご一緒だった男性の方も、3泊かけて室堂までと話されてました。こちらはほぼコースタイム通り。一泊で歩いてしまおうとする私が異常なんでしょうね。

スタッフは中継の数時間前から何度もリハやってました。

 

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こちらは本番中の様子。お天気キャスターの方が山の天気も解説されてました。「なるほどねー」って思いながら眺めてました。

 

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中継が終わる頃から次第にあたりが暗くなってきました。今回使用したテントはニーモのタニですが、ダブルウォールテントは暖かいですね。外気はそれなりに冷えてきましたが、テント内は快適です。翌朝の結露もフライシートにはびっしりでしたが、内部には全くありませんでした。タニはダブルウォールでも軽く、コンパクトに収納できるので山岳テントとしては本当にオススメです。フロアの生地が少し薄いのだけが要注意点ですね。

 

さて、1日目の行程は

距離 16.4㎞

時間 5時間05分

獲得標高 1,710m

でした。

 

2日目へ続く…

 

夏休みになったのに天気が崩れてきた。

久々の更新になります。

このあいだの土曜は地元の納涼祭でした。今年は私、統括責任者であったため7月からずっとこちらの準備に追われてました。なので、せっかくの夏山シーズンなのにアルプスにあまり行けなかったですね。

 

でもようやくその納涼祭も無事終了。大きなトラブルもなくホッとしました。猛暑の中、本当にみなさんに頑張っていただきましたね。

 

私、今週は夏休みです。納涼祭が終わり、なおかつ世間のお盆休みが始まる前に休暇を取りました。この時期ならば山に行くのにもちょうどかなと考えてたんです……が、ここ3週間ほど雨が降ってなかったのに、今週は天気があまり良くないようです。週の中頃には台風もやって来る予報が。せっかくの夏休みなのに…。

 

それでも明日、明後日は今シーズン初のテント泊&縦走を計画しています。多少の雨は覚悟しないといけないですね。そして予定では富山の百山を二つは踏破するつもりです。せめて山頂では晴れてくれないかな。

どこの山へ行くかは、またここで書きたいと思います。

ピークを手前に断念した50山目。

毎日暑いですね。西日本を中心に猛暑が続いていて、富山はそれよりはマシかもしれませんが、それでも例年よりはうんと暑いです。こんな日々がまだしばらく続くんでしょうね。東京オリンピックまであと2年という周知がなされてましたが、2年後もこんな暑さの中で開催されたら、間違いなく評判良くないでしょうね。アスリートたちもパフォーマンスは低下しますし、観客も大変です。本当に大丈夫かな…?

 

さて、私の富山の百山チャレンジですが、先月の通算49山目の唐堀山以来、その歩みが止まっています。その間、黒部五郎や鍬崎山、大日岳などには行っているので山を楽しんではいるんですけどね。

別に、せっかく区切りの50山目はメジャーな山にしようか?とか、思い入れのある特別な山にしようか?などと考えているわけではありません。でも多少はあるかな…?

 

実は先週の土曜、50山目を狙い毛勝三山の一つ、猫又山に挑んできました。しかし結果から言うと、時間切れのため途中で引き返してきたんですよね。おそらく単独なら問題なく往復できたかなと思うんですが、この日はお連れさんもいたので…。

 

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登山道は馬場島からです。剱岳の早月尾根が有名ですが、今回ははっきり言ってマイナールート…。

 

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覚悟はしてましたがこのルート、今までのメジャーな登山道と比べると道がかなり荒れてます。写真の道はかなり快適な部類です。ほとんどが藪に覆われて、途中で何度もルートが合ってるのか不安になりました。

 

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ブナクラ峠までは何度も沢を渡渉します。覚えいるだけで3回はあったかな…。でも沢の水は冷たくて美味しかった!

 

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ようやくブナクラ峠が見えてきました。ずーっと背丈以上の藪だらけだったので、視界が開け峠が見えた時はホッとしましたね。

 

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峠直下の岩場をよじ登り、ブナクラ峠のお地蔵さんにご挨拶。この日目指す猫又山は左手、右に行くとこちらも富山の百山、赤谷山へ行きます。

 

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ブナクラ峠から猫又山まではコースタイムでまだ3時間もかかります。ここまですでに4時間近くが経過。さらに急登が続くとあって、ピークまでは厳しいかなと思えてきました。

 

ガイドブックによると猫又山の往復は約12時間の長丁場。間違いなく上級者コースになります。登りに7時間以上掛けていては、日没に間に合わなくなる可能性があります。通常、下りは登りよりもタイムが短縮できますが、この登山道に関しては荒れ具合や藪の感じから言って、そんなにスピードが上がるとは思えません。ましてや連れの方(彼女)は下りが苦手…。タイムロスを取り返そうとしてオーバーペースになり、怪我するというのが最も怖いシナリオでした。

 

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悔しいですが、今回はブナクラ峠から1時間ほど登ったところで引き返してきました。朝は晴れ渡っていたんですが、お昼頃になり山頂にガスが掛かってきたことも判断理由になりました。

普段あまり弱音を吐かない彼女も、撤退の判断に素直に従ったので、本人もキツかったんだと思います。

山は逃げないからまた来たらいいよ!

 

下りの行程では疲れからか道迷いもしてしまい、彼女とはぐれてしまうトラブルも経験。事なきを得ましたが、本当に怖い思いをお互いがしました。山岳トラブルの多くが、疲れが溜まり集中力が欠ける下りで起きるという事を、身を以て思い知りました。山はやっぱり舐めちゃいけないね。

 

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往復10時間かけて林道まで戻ってきました。この間お会いした登山者は3組だけ…。登る人が少ないから藪だらけなのか、藪だらけだから登る人も少ないのか…。とにかく手強い山でした。

 

さて、区切りと思った望んだ50山目でしたが、今回は先延ばしとなりました。このチャレンジは誰かと競う訳でもなく、私個人がマイペースでやっているので全然焦りはありません。むしろ今まで知らなかった富山の山々を、このチャレンジを通じて体験していくことを最大目標にしてるので、またこの山に来るチャンスをもらえたと思っています。

繰り返しになりますが、おそらく私の単独登山ならばあっさり到達してかもしれません。その点は彼女も承知してるようで、「もっと装備や体力、下りのスキルを身につけてまたチャレンジしたい」とのこと。そうそう、その意気だ!ヘタしたら山を嫌いになるレベルの行程だったので、その言葉を聞けたときはホッとしたよ。

 

こうなったら50山目はどこにしようか…。

信越五岳100マイルに向け3連休初日はガチ練。

梅雨が明け、7月半ばですでに猛暑到来です。

 

9月の信越五岳100マイルに向け、ある程度の距離を踏んだ練習を積みたいところですが、こんな暑さの中ではとてもじゃないけど走れません。普段は仕事終わりなどの少し涼しくなった時間に走ってますが、平日の夜だと練習時間はおおよそ1時間くらい。

 

ロング走したい→平日は厳しい→休みの日にやる→でも日中は猛暑。

じゃあどうすればいい?

 

休日の夜って案もアリだとは思います。信越100マイルは夜間走もあるので、それに慣れる意味でも有効だと思います。でもそれはまた今度でも…。

 

今回は、「そうだ!標高の高いアルプスなら涼しいじゃないか!」と、トレランやってる人なら誰もが思いつく方法で、山トレしてきました。

 

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毎年夏になれば訪れる折立。ご存知薬師岳への登山口として有名ですが、私がトレーニングに利用するのは薬師岳ではなく、黒部五郎岳の方です。

薬師岳も大好きな山なんですが、私がトレーニング目的で登るには少し負荷が足りないんですよね。標高は薬師岳の方が高いんですが、黒部五郎岳はとにかく遠く、時間もかかるので距離を踏みたい時にはもってこいです。太郎平から北ノ俣岳を経由して黒部五郎岳へ向かう稜線は、池塘があり高山植物もキレイだし、走れる箇所もあれば、細かいアップダウンの繰り返しもあったりでバラエティ豊かなコースです。薬師方面に比べ格段に登山者が少ないのも気に入ってます。雷鳥にもよく会えますね。

 

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折立から太郎平までは大渋滞でした。3連休の初日で好天、そして下界は猛暑。そりゃみんな山に行きたくなります!

トレランスタイルで熊鈴を鳴らしながら登る私を、みなさん道を譲ってくれました。が、行けども行けども登山客が途切れません。「こんにちは!(譲っていただき)ありがとうございます」の挨拶も、果たしてどれくらい交わしたでしょうか!

 

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が、太郎平から黒部五郎方面に向かうと途端に人が少なくなりました。いやー、快適、快適!この素晴らしい稜線歩きを独り占めです。

 

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この日のボス、黒部五郎岳が間近に迫ってきました。天気が良かったのでずーっと見えてはいるんですが、中々近づいてこないんですよね。

 

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山頂に向かうラスト300mの登り。

ここまで15㎞、3時間以上を歩いてきた足でここを登るのはとてもキツいですが、とても鍛えられそう。

 

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無事ピークに到着です。カール越しに水晶岳がそびえてます。

 

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ピークを踏んだ後はカールまで降りて水場で昼食です。カールの中を流れる雪解け水はとても冷たくて美味しかったです。太郎平からここまで水場ないので生き返りましたー。

 

当初の狙い通り、アルプスは涼しくて快適そのものでしたが、天気が良すぎて紫外線浴びまくりました。日焼けもスゴイし、体もなんだか火照ってます。山の紫外線は侮れないですね。

 

この日は往復32㎞、獲得標高2,350m、7時間半の行程でした。後半多少、脚にきたかな…。

今シーズンの夏も山トレで鍛えまくるぞ!

「天空の超人」たちに出会う夏

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2年に1度開催される「トランスジャパンアルプスレース 」。日本海富山湾から太平洋駿河湾までの415㎞を日本アルプスを縦断して踏破する、まさしく日本で最も過酷な山岳レースです。

このレース、もちろん完走自体がとんでもなく困難なんですが、それ以上に厳しいのが参加資格者がわずか30名という狭き門である事です。エントリーリストに名を連ねるには各種条件をクリアしたうえで書類選考があり、さらに選考会を突破しなければなりません。私に言わせれば、参加するだけでもはや英雄ですね。

 

数年前からはNHKもドキュメンタリー番組で特集するようになり、すっかり全国区の大会になった印象です。私もDVD買って、しょっちゅう観てますよ。

 

今年2018年は開催年なんですが、なんと今回、2年前の立山マラニック雷鳥荘宿泊で私と同部屋になったAさん(埼玉在住)が、見事選考会を突破し本戦に出場することになりました。その当時から圧倒的なキャリアを誇っていたので、すごい人がいるもんだなと、ただただ感心してたんですが、まさしく今回雲の上の人になってしまいましたよ。昨年の信越五岳100マイルでも再会したんですが、そんな方とお近づきになれたことが今だに信じられないです。

 

今年のスタートは8月12日の夜中12時。もちろんスタート地点の魚津ミラージュランドに応援に行きますよ。Aさんの雄姿、しっかりと目に焼き付け、自分への励みにしようと思います。